夫と離婚はする。だけど、このまま別れたんじゃ、気が治まらない!
復讐してやりたい!
多くの女性の心のフタを開ければ、そんな思いがドロドロとあふれ出してくることでしょう。
公然と愛人を作って、悪びれもしない夫。
モラハラであなたの頭に十円ハゲを作った夫。
嘘ばかりついて、ギャンブルに風俗にと遊びをやめない夫。
家事育児を押し付けて、亭主関白を気取る夫。
蓮沼個人としても、この手の話は、耳にタコができるくらい聞かされています。
しかし、経済力という問題が、あなたに我慢を強いているのです。
もちろん、それは夫に見えないところで徐々に対策していくべきですが、その準備が整ったからと言って「ハイ、じゃ、今日からキレイサッパリ別れましょう」で終わりというのは、あまりに報われません。
そうではないのです。
離婚しただけでは、あなたの「不幸な日々が終わっただけ」です。それに加えて「夫の不幸な日々の始まり」がなくては、あなたも納得できないでしょう。
では、どうすれば復讐できるのでしょうか?
法律は復讐を許容しない
しかし、これが難しいのです。法律は、あなたの身分を守るためにも機能しますが、復讐を許すようにはできていません。
例えば、重大な犯罪に手を染めた人物、殺人犯などが死刑になることがあります。しかし、これも遺族を納得させるために、司法が代わって犯人を殺害するというわけではありません。司法の役目とは、殺人という不法行為が割に合わないことを社会に知らしめるところにあります。そうして死刑に処すことで、社会の公平性を維持し、紛争を減らすことが目的です。
復讐は、紛争そのものですから、法の精神が認めるところではないのです。
まず、あなたにも実践可能で、かつ利益にもなる復讐方法はというと、これは地味ですが、やはり「証拠集め」です。
夫の些細な言動も忘れず、日記などに記録しておきましょう。あとで夫の精神的虐待を立証する材料になります。これによって慰謝料をより多く取れるかもしれません。お金が欲しいのではない、と思われるかもしれませんが、お金をとられる夫にとってはダメージになることですし、正当な権利なのですから、ここをないがしろにしてはいけません。
浮気、暴力、すべて同じです。
気をつけたいのは、証拠を掴みかけた時点で先走ることです。
こらしめたい気持ちを押さえられずに、情報を漏らしてしまっては意味がありません。
充分に証拠を集めて、あとは一気に協議離婚に持ち込みます。
この時、あなたにとって有利な条件だけを公正証書に残し、夫に必要なものはなるべく知らせずに済ませます。例えば、子供への面会を明記しないなどです。
ただ、それだけでは、後から子供への面会を権利として訴えてきた時、苦しいので、できれば何か、子供に暴力を振るった瞬間など、拒絶するのに必要な証拠を逃さずとっておくべきです。
また、面会交流後も、それを許さない理由になることを、いちいちチェックしましょう。子供への虐待、また子供にあなたの悪口を吹き込んでいないか、養育費の支払いが滞ったことはないか、逆に子供の関心を惹こうと過剰なプレゼントを渡していないか。それから、夫にアルコール中毒などの、子供に悪影響のある習慣がないかも思い出してください。
法的にできることとしては、この程度です。
できればここから一歩進んで、夫の不倫の事実などをおおっぴらに宣伝してまわりたいところかもしれませんが、これはやってはなりません。
事実かもしれませんが、それが名誉毀損ということで、あなたに罰金刑が跳ね返ってきてしまうからです。
心を傷つける
しかし、復讐というのは何より相手の心を傷つけてこそ成り立つものです。
それを踏まえて行動すれば、何を破壊するべきかが見えてくるかと思います。
子供を大切にする夫なら面会を拒む理由を集めること。
お金を大事にする人なら少しでも多くの慰謝料を取り、財産分与をさせること。
もしあなたの夫が大企業勤務で、中年に差し掛かっていて、職場で不倫でもしていたら、「辞職すれば離婚はしない」という口約束だけしてみるのも手です。この時、証拠が残らないようにしてください。
そうして仕事をやめさせておいてから、サッと離婚に踏み切るのです。
夫が技能職だった場合は、すぐ次の就職先が見つかってしまうので、あまり効果がありません。しかし、そうでなかった場合には、生活を立て直すのが非常に難しくなります。いわゆる会社にぶらさがって生きているだけの男であった場合、勤めていた会社の内部事情にばかり詳しくなって、外での実務がまったくわからないというパターンに陥ることがとても多いです。
なので、これも条件がきれいにハマれば、夫の人生を破滅させるのに使えます。ただ、相手を選ぶやり方ですね。
それに夫から取れるお金が減る危険も少なくなく、よく考えてからでなければできません。
或いは「托卵」という方法もあります。
他のところでも説明しましたが、出産して夫が子の存在を知ってから一年以内でなければ、夫は非嫡出子の訴えを起こすことができません。
つまり、あなたが夫以外の男性と関係をもって子供を産んでも、気付かれさえしなければ、夫はその後もせっせと養育費を支払い続けなければいけないのです。絞り取れるだけ絞り取ったら、本当の父親と養子縁組させてもいいでしょう。
ただ、これも発覚した場合のリスクが小さくありません。危険と隣り合わせなので、あまりお勧めできるものではありません。
家事をあなたに任せっ放しの夫だった場合には、昔から大事にとっておいたものを、こっそり破損させるというのも手です。
あからさまに破壊すると、バレた時まずいので、自然に見えるように方法を考えておくべきです。アルバムなどの記念品をカビと湿気で腐らせる、トロフィーなどを物置の奥で、重い物の下敷きにする、パソコンの中にある昔の思い出の写真などを消去する(そこだけ消すと、わかる人にはわかるので、ハードディスクごと破壊するしかないかもしれませんが)……
要は、夫がこれまで生きてきた証を消し去ろうということです。それもコッソリと。
ただ、すぐ目に付くところにあるものについては、やってはいけません。
例えば、カメラオタクの夫なら、自分のカメラが破壊されたら、すぐに気付くし、怒り狂うでしょう。あなたに損害賠償も請求するはずです。そういうところに手を出してはいけません。証拠が残るからです。
どうやって、あなた自身の傷を避けつつ、夫の心に傷を残せばいいのか。
訴えられないやり方を考えてみてください。
……ただ、当サイトとしては、復讐はお勧めしない、それより新しい人生を楽しもう、とだけ申し上げておきます。