まず、最初に検討すべきは、あなたが離婚するべきかどうかです。
必要もないのに離婚する人なんていないと思いますが、蓮沼式に言えば離婚は戦争のようなものですから、よくよく利益と損失を比べた上で踏み切るかどうかを判断しなければなりません。ここで論じるのは、戦争でいえば、その政治的な意義・目的と、大義名分に相当する部分です。
では、何が離婚の理由となり得るのでしょうか?
浮気、不倫、夜遊び、風俗、援交……不貞行為
まずは「不貞行為」です。つまり、浮気、不倫といったことですね。
夫が他の女性と性的な関係になっていたら、あなたはその責任を問うことで、離婚に持ち込むことが可能です。
逆にあなたが家庭外に恋人を作った場合にはどうすればいいかも説明します。
別居、失踪……婚姻生活の破綻
それから、婚姻生活が破綻している場合です。
大喧嘩してからあなたが家を飛び出して、自分でアパートを借りて別居しているとします。それが数ヶ月に及んでいて、まったく共同生活が成立していない状況であれば、婚姻は「破綻」しているとみなされ、これも離婚の条件を満たしていることになります。
同様に、夫がいきなり行き先も告げずに家を出て、何ヶ月も戻ってこない場合なども、条件次第では離婚が可能です。
家庭内暴力(DV)、虐待
無条件かつ即座に離婚を検討しなければならないのは、なんといっても「暴力」です。
もしあなたが、日常的に暴力を受け、いつも体のどこかに青タンを拵えているような状態であれば、迷わず警察に相談してください。もちろん、子供が暴力の被害に遭っている場合でも、同様です。
このケースでも、大切なのは、何より「証拠」です。
モラハラ、精神的虐待
具体的にあなたに傷をつけるわけではないけれども、精神的に追い詰めてくる相手というのがいます。
いわゆる「モラハラ」夫というものです。また、過度な「マザコン」夫も大変な負担になるでしょう。
これらについても、あなた自身のために離婚を検討すべきです。
ギャンブル、無駄遣い、浪費
これらと並んで急を要するのが「浪費」です。
あなたが知らないうちにお金を使い込んでしまうのは、大問題です。
競馬その他のギャンブル、スマホゲームのガチャ課金、果ては風俗遊びなど、とんでもない理由で大金を費やしてしまい、しかもそれをやめようとせず、繰り返してしまう……
こんな役目を果たさない夫と長期間生活したら、あなたまで壊れてしまいます。
家事育児に協力しない
そこまで深刻でなくても、夫が家庭生活において非協力的な場合があります。
家事をしない、子供の面倒をみない、家にいてもテレビを見ているかゲームばかり……
家庭生活に協力的でない夫は、切り捨てることができます。
セックスレス、性の不一致
健康上の問題がないのに、夫婦間での性的関係がない……
いわゆる「セックスレス」です。
あなたが望んでいるのに、長い間、性交渉がもたれない状況というのは、充分に離婚の事由となり得ます。
一方で、あなたが望んでもいないのに、パートナーが性行為を強要することはできません。それは強姦です。
病気による離婚
夫が認知症だったり精神病だったりして、通常の夫婦生活が維持できない場合があります。
これも離婚が認められるケースがありますので、身軽になるチャンスを掴みましょう。
逆にあなたが重病に罹っている場合に、夫があなたを捨てることなど許されません。
どうすればいいかを把握しておきましょう。
宗教
結婚してみたら、夫が怪しげな新興宗教の信者だった! という悪夢も、実はないことではありません。
離婚が認められる場合もあれば、許されない場合もあります。
「理由」……動機と口実
このように、様々な理由で離婚することが可能です。
離婚を考えているなら、まず、あなたが苦痛に感じていることを列挙してみましょう。そして、どうしてそれが苦痛なのか、それによって何が損なわれているかを明確化しましょう。
例えば、あなたの怒りが燃え上がるのは、夫がテレビを見ている姿を目にした瞬間かもしれません。では、それがなぜなのかというと、家事の負担があなたに偏っているからで、あなたが共働きでフルタイム働いていて疲れているのに、そのせいで夜寝る時間も確保できていないからです。
では、どう解決するべきでしょうか。夫にも負担を要求するというのも手です。もし正当な分担を拒否されたなら、その「証拠」を用意した上で離婚に踏み切ることも可能でしょう。
場合によっては、あなたが離婚したいと思う理由と、裁判所で認めてもらう離婚の理由とは、別物であることも考えられます。
あなたが夫と別れたい理由は、家庭外に素敵な恋人ができたからかもしれません。しかし、離婚の原因としては、長期にわたるセックスレスを持ち出すことも不可能ではありません。
正直なのはいいことですが、バカ正直にやるだけが離婚の道でもありません。有利なところを選び取っていきましょう。
要するに、二通りの「理由」を用意しましょうということです。
あなたが離婚したい「動機」と、離婚に持ち込む「口実」と。あなたが「なりたい自分」と、「見せたい自分」を明確にイメージしましょう。
いわゆる「離活」の第一歩は、ここからです。
理由を整理できたら
→離婚戦略
をご覧ください。
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